WCK Meeting Vol.78「新春ライトニングトーク大会2020」レポート
2020年1月25日(土)高知県立大学・高知工科大学永国寺キャンパス地域連携棟 4Fにて、WCK Meeting Vol.78「新春ライトニングトーク大会2020」が開催されました。
毎年恒例となった新年LT大会。今年も11名の方に登壇申し込みをいただき、空き家から組込み技術まで様々なライトニングトークが展開されました。
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15分 ライトニングトークx11本!
LT1:VUIの楽しい話
森田 大智さん(高知工科大学 情報学群 2年)
最初のLTは恐縮ながら、私が努めさせていただきました。内容は、最近はまっているVUIについて。CUI、GUIときたインターフェースの発展の中、次にくると予想して勝手に期待しているVUIですが、意外なことにあまり知られていません。
VUIのアプリはプログラミングを知らなくても簡単に作れることができ、現在はVUIアプリ黎明期とも呼べる時代なので、ガンガンアプリを作ることをおすすめします!
3/21には神戸でVoiceCon JPというイベントが開催されるので、興味がある方は参加してみてください。
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LT2:ぼっちの観点からみた高知工科大学
足立剣士さん(高知工科大学 情報学群 2年)
続いては高知工科大学の足立剣士さんの登壇です。
去年の新春LT大会にも登壇していただき、今回が2度目の登壇になります。今回のテーマは「ぼっちの観点からみた高知工科大学」です。暗いスタートでしたがコミカルに紹介していただきました。ぼっちになったことで寂しい反面、人に合わせることがなくて気楽だと話されていました。
あまりにも、赤裸々にご自身の感情を話されていたので、会場からは大きな笑いが起きていました。
最後は「ぼっちだからこそ、自由にやろう」と明るく締めくくられてました。「大学でぼっちになっている人ほど、成功する」という話もあるので、社会に出てからの活躍に期待です。
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LT3:YDD と言う名の “開発”
張 若宸さん(フリーランスWebエンジニア)
3人目の登壇者 は 中国出身の 張さん。
2011年に大阪に留学され、現在フリーランスエンジニアとして高知で活躍されています。今回はYDDと言う名の開発手法について紹介していただきました。TDDやDDDという著名な開発手法がある中で、web業界の成長に対応するために張さんが開発された手法、その名も Yome DD ! 嫁駆動開発です。
「環境構築は、マッチングアプリを使用してください!」のくだりには笑いが巻き起こってました。内容はシンプルで、1.目標設定 , 2.スケジュール設定 ,3.嫁にアウトプット という3つのステップがあります。愛する人のために勉強しよう、という言葉には私も感動しました。 2/8にクラフトファイル作りのイベントがあるそうです。興味がある方は是非どうぞ。
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LT4:高齢超限界集落の空き家を買っちゃいました
五十嵐文雄さん(株式会社金融革新パートナーズ)
前半最後のLTは五十嵐 文雄さん、会社を立ち上げ金融IT系のコンサルタントをされています。LTタイトルからわかる通り、高知の矢井賀という人口200人ほどの地域で空き家を購入されたそうです。最初はなんとなく、矢井賀が気に入ったそうなんですが、ゲストハウスでのオーナーさんや猫のお菓子を作っている方との出会いや、おばあちゃんからの「食べるものと、住むところはなんとかなるから早くきなよ」という言葉に感動し移住を決めたそうです。
現在は 「矢井賀つむぐ 」と言うチームを結成し、矢井賀を良くするために90代のおばあちゃんも交えて会議しているとのこと。
花の道をつくりたい、シリコンバレーのようにしたいとの意見がでたそうで、田舎だからといって 都会の人に負けない想像力があることがわかりますね。
現在は 高齢超人口減少地域の街づくりのモデル作りを、一緒に手伝ってくれる方を募集されているそうなので、興味がある方は連絡を取られてみてはどうでしょうか?
次回の矢井賀未来会議2月16日13時から、中土佐町矢井賀高齢者コミュニティセンターにて開催されるそうです。
ご興味のある方は是非ご参加くださいませ。
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LT5:コミュニティの作り方
杉本 憲昭さん(株式会社メディアミックス研究所)
休憩を挟んで最初のLTは 以前WCKの代表を務められていた Webディレクター/DJの杉本さん。コミュニティ活動についてLTしていただきました。コミュニティの立ち上げ、継続、継承という3つの軸からお話いただきました。
まず、コミュニティの立ち上げには「思い」と「一緒にやってくれる仲間」が必要だそうです。一人で勉強会を開いてみて、そこにきてくれた方と一緒にイベントを作れば、もうそれでコミュニティになるので、気楽に始めてみればいいとのこと。
次に継続です。継続にあたっては集客や、講師の誘致など様々な問題があります。これらの問題を解決するためには、自分からイベントに参加して、他のコミュニティで出会った人たちと関係性を作り、集客をすることや毎月1回なのか隔月に1回なのか、開催する周期を決めて人が多かろうが少なかろうが開催するというサイクルを無理矢理にでも作ることで継続ができるそうです。
無理に多くの人を集客をしないと、と思うとプレッシャーになりますが、あまりそういうことを考えずやると決めたら人数に関係なく定期的に開催するということが大事なのですね。
最後にコミュニティの継承です。継承は重く考える必要はなく、コンセプトを大事にしながらルールを変えていけばよいそうです。
様々なコミュニティ参加・運営されている杉本さんからのコミュニティに対する知見は、コミュニティ参加者にとって貴重なのではないでしょうか?参加者の方も共感されてる様子でした。
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LT6:激動の2019年 ~文系学生の軌跡~
本田 翔也さん(高知工科大学 経済・マネジメント学群 3年)
6人目の登壇者は高知工科大学の本田さん。ITとは縁のなかった本田さんが、2019年にITやプログラミング技術と出会い、大きな転換期となった1年についてLTしていただきました。
最初のきっかけは、Life is Tech ! Leaders! でweb作成を学んだこと。中高生にプログラミングを教えることで、自身の成長を感じられたそうです。次に参加されたのはTECH::EXPERT。「実践的なカリキュラムで様々な失敗をしたが、社会に出る前に経験できたことは財産だ」とお話しされていました。メンターや仲間との出会いに感謝していることが、ひしひしと伝わってきました。
1年を通して最も変わったのは考え方。考えるより先に動く!というマインドに変わり、人との繋がりを大切にしようと思えるようになったそうです。現在は「誰かの課題を解決するためにシステム開発をする」ということを目標にインターンや,kintone,swiftの学習をされているそうです。私も学生なので、同じ学生として奮い立つものがありますね。
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LT7:ITエンジニアがコミュニケーションスキルを学ぶわけ
松浦 春選さん(FAJ四国サロン(世話人) 四国情報管理センター株式会社)
ITエンジニアを25年ほど務めながら、FAJ四国サロンの世話人もこなす、多芸多才な方です。
なぜ、ITエンジニアがファシリテーションスキル?と疑問に思われる方もいるかと思いますが、その理由はエンジニアの持つ問題が変わってきたことが理由だそうです。以前は答えが決まっていた問題に取り組んでいたため、個人で働くことが可能でした。現在はITの民主化により、問題解決が容易になってきました。そのため、利害関係者と「相談して」「すぐ改変」つまりコミュニケーションをとることが必要になってくる、とわかりやすく説明してくださいました。
令和なチームは、課題に対して自分たちで答えを出していくスタイル。協働して答えを出す前提として、伝える力が必要です。そのためにはコミュニティでの登壇、参加が大事だと説明されていました。特に、「参加よりも、登壇」主体的に取り組むことが重要だそうです。現在は”場づくり” をすることに関心があり精力的に活動されています。
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LT8:Webデザイナーが同窓会で 動画撮影・編集をしたので気づいたことをまとめてみた
阿部 冴香さん(フレーズライン Webデザイナー)
前回の新春LTでは旦那さんとの惚気LTをされていましたが、今回は同窓会で力試しのために動画撮影・編集を行って気づいたことについてお話しいただきました。スライドも洗練されていて、話されている内容がスラスラ頭に入ってきました。
動画撮影ということで、本格的な機材を使っているかと思いきや、iphone11と動画編集ソフトだけを用いて撮影されたそうです。
撮影中に動画の今後について気づき、物理メディアがなくなるのではないかと感じたそうです。最近の撮影媒体の画質はDVDに収まる画質容量を超えており、クラウドの方が便利です。そのためDVDがなくなるのではないかと考察されていました。
また動画の反響が大きく、同級生や先生の方からの感謝の声に、初めてHTMLでウェブサイトを構築した時と同じくらい感動したそうです。「私たちの手元にはスマートフォンという高性能機材があるので興味がある方はどうですか?」動画が作りたくなるLTでした!
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LT9:地域課題の解決を目指す、高知発のコミュニティ紹介
坂上 北斗さん(株式会社メディア・エーシー)
最終セッション最初のLTは、前WCK代表の坂上さん。新しく立ち上げた「まんまる高知」という団体についての紹介です。坂上さんは、チームとして発信する内容を整理したり、言語化する役割を担当しているそうです。
場を作り、アクションを起こし、未来を作り、ミレニアル世代が自分事として取り組めるプロジェクトの創発をしていくことを目的としています。リーダーは女性が2人で、”活動を生み出し、活動をサポートする”行動をしています。思いをわかりやすく言語化して紹介されていて、「ころがる」構想を具体的にする、「えん」アクションを伝え、広げ、次に繋げる。心に響くキャッチーな説明で、参加者の方もうーんとうなっていました。
まんまる高知は、コアメンバーを20代で構成するなどユニークなルールを定め、高知をよくしていこうと人材育成や防災に力をいれています。活躍に期待ですね!
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LT10:Webを支える組込み技術
千谷 裕志さん(株式会社オサシ・テクノス エンジニア)
組込みとは何?という問いかけから始まったLT。「Pythonでは組み込み関数というものがあるが、それは全く違う」と、開始早々 組込みに関するこだわりを見せていました。Ethernet , 同期信号のbit列など、マニアックな話の展開についていくのに精一杯でした。
個人的に驚いたのは、開発環境はほぼWindowsのC言語を使うそうです。デバッガの有無が理由とおっしゃっていましたが、Windowsの環境の方がデバッグがやりやすいそうです。
最後に、世界はC言語で作られているということを話してくださいました。PythonやRubyなど様々な言語が台頭してきいますが、どこまでいっても一番下のレイヤーはC言語でできています。
そのため今後もなくならないだろうと考察されていました。また、流行りのフルスタックエンジニアと呼ばれる職種をについて、フルスタックならPC,OS,発電までやってこそ「真のフルスタックエンジニア」とおっしゃっていました。そこまでフルスタックしたら大変な気がしますが、組込みに関する熱い想いが伝わってきました。
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LT11:とある少女たちの取り組みの紹介 ~コミュニティを通して~
川下裕士さん(高知工科大学 経済・マネジメント学群 4年)
川下さんは「もやもや」している感情を形にすることが好きで、そのマインドを起業家精神とよんでいるそうです。
今回のLTでは企業家精神を養う目的で、Startup Weekend という別のコミュニティで出会った、小中学生の少女たちについて紹介されていました。
プロジェクトのテーマは秘密基地を作るということで、見事準優勝を獲得したそうです!
Startup Weekendでは企画するだけでなく、実際に営業も行い企画の実現をするものなので、少女たちの夢が形になったと喜んでいました。
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ウェブクリエイターズ高知代表交代の挨拶
2018年から代表をされていた坂上さんから、小橋功さんに運営代表の引き継ぎがされました。
前代表の坂上北斗さんのコメントを以下に紹介させていただきます。
〜 坂上さんから代表交代のコメント 〜
2018年から代表をさせていただいたウェブクリエイターズ高知の代表を、小橋功さんにバトンタッチします!
当初は、1 年で交代する話もあった中で、2 年間にわたって代表の名前をお借りしてました。
コミュニティ運営者として皆さんに助けていただきながら、たくさんの価値ある経験をさせていただきました。
本当に、ありがとうございました!
代表を交代しますが、実行委員として引き続き、活動していきます。
この2年間も、運営のカタチは模索してきましたが、2020年もまたルールを少し変えながら、目的や方針はそのまま、高知でウェブ制作に関わる人たちに楽しくて役立つ場の提供をしてければと考えています。
今年も、ウェブクリエイターズ高知をどうぞよろしくお願い申し上げます。
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ご参加ありがとうございました!
今回のLTでも県外の方を交えて、ITから空き家まで幅広いトピックのLTを聴くことができました。11名の登壇者の皆さま、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
今回のLT大会を通じて、自分もLTをしてみたい、あるいはもっと登壇してみたいと思われたら、ぜひWCK実行委員までお声がけください。
当日のツイートまとめ
https://togetter.com/li/1461100
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今後のイベント
<ウェブクリエイターズ高知>
■4月11日(土)台湾で活躍中のYouTuberさゆりんさんの動画活用術(仮)
今話題のYoutuberの方から動画の活用術を教えていただく予定です!
詳細が決まれば、追って情報配信いたします!
↓さゆりんさんのインスタグラムはこちら
https://www.Instagram.com/sayulog_official/
■9月26日(土)ECコンサルタントの中山さんから学ぶマーケティング(仮)
元「千趣会」の役員で有名な通販サイトの「ベルメゾンネット」を立ち上げた方からECサイトの運営ノウハウ、オンラインとオフラインを融合したマーケティング術を学ぶ予定です!
↓中山さんのプロフィールはこちら↓
http://nakayama-md.co.jp/profile/
<JBUG 高知>
■5月22日(金)#1 JBUG高知開催予定!
今年のJBUG高知は「kintone Cafe高知」とコラボ開催の予定です!
こちらも詳細が決まりましたら別途お知らせいたします!